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【口腔保健学科】国際保健医療活動II報告(シカゴ研修)

口腔保健学科では,令和7年9月7日から13日までの1週間,アメリカ・シカゴにて海外研修を実施しました。引率教員2名のもと学生8名が参加し,ほとんどの学生にとって初めての海外経験となりました。

出発当初は,慣れない環境に戸惑う様子も見られましたが,実際にシカゴの街並みや多様な人々の生活に触れる中で,次第に積極的に会話に挑戦し,フレンドリーな交流を楽しむようになりました。アメリカならではのボリュームのある食事や高い物価,チップ文化などを体験し,学生たちは日本との文化の違いを肌で学びました。

研修4日目には,ADA(アメリカ歯科医師会)を見学し、歯科医療の歴史と進歩を学び、アメリカの歯科医療の現状の説明を受けながら、日米の歯科医療の違いに考えを巡らせていました。その後、現地の歯科衛生士養成校 College of DuPage を訪問し,現地の歯科衛生士学生による臨床実習の見学を行いました。患者を担当し,計画から治療まで主体的に学ぶ教育スタイルは,日本との大きな違いとして学生に強い印象を残しました。また,学生交流会とピザパーティーも開催され,国際的な友情と理解を深める貴重な機会となりました。

5日目には,Hu-Friedy 社の工場を見学し,高品質な歯科器具が完成するまでの数多くの工程を間近に見学し,製造に携わる人々の技術と誇りを学ぶことができました。さらに,Tami Wanless 先生(College of DuPage 教員)による「アメリカにおける歯科衛生士の最新動向」に関する講義を受け,続いて歯周病の治療で歯や歯の根の歯石を除去する SRP(スケーリング・ルートプレーニング)の模型実習にも挑戦しました。学生たちは慣れない器具に戸惑いながらも,実際に体験することで技術の習得や姿勢を保持して術者の負担を軽減させる重要性を実感していました。

言語面では,英語の発音がうまく伝わらない場面も多くありましたが,身振り手振りや繰り返しの努力によって意思疎通を図り,日を追うごとに自信を持って挑戦する姿が見られました。たった1週間という短い期間ながら,柔軟に適応し,逞しく成長していく学生の姿を目の当たりにし,教員としても大きな喜びを感じました。

今回の研修を通じて,学生たちは歯科衛生士教育の国際的な違いや専門知識の深化だけでなく,異文化理解と自己成長というかけがえのない体験を得ることができました。この経験は,今後の学びや将来のキャリアに大きな糧となると思います。

人気のドーナツ屋にて
人気のドーナツ屋にて、注文は自分たちでしました
ADA見学
ADA(American Dental Association)にて
学生交流会
学生交流会では、日本について紹介プレゼンを英語で行いました

集合写真
現地学生、Tami先生との集合写真
模型実習の様子
Hu-Friedyにて、Tami先生による模型実習の様子