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月と人間の生活

先週1114日に大変話題になったスーパームーンについてご存じですか?

関西では雨で運悪く見ることはできませんでしたが、天文台での観測や東のほうでは見ることが出来たようです。

[スーパームーンとは、楕円軌道を描く月が、地球に最も接近する日に満月または新月になること。通常よりも大きく見える月のことです。満月の場合、月が地球から最も遠い位置(遠地点)にあるときに比べて、直径で約14パーセント大きく、約30パーセント明るく見えるようです(デジタル大辞泉)。]

 私たちの生活は古代から月と密接に関係した太陰太陽暦を使っており、この暦は大自然の運航に調和し、月(陰)のリズムと太陽(陽)のリズムが調和した暦のことです。人々は、暦を見れば月の満ち欠けを容易に知ることが出来たのです。それを用いて害虫駆除の時期や種まきの時期を決めていたと言われています。

 一方、人間の臓器を表す漢字には「脳」「心臓」「腸」「肝臓」「腎臓」など、「月」を含んでいたり、「運が良い」という意味合いで「ツキ」があると言うなど私たちの言葉にも密接な関係があるようです。

 他方、潮の満ち引き(満潮、干潮)は月の引力と関係しており、海の生物は満月や新月の時に生殖活動を行う場合が多く、ウミガメやサンゴの産卵は満月の夜に行われます。そして、人間も例外ではなく、新月や満月の時には出産件数が増え、満ち潮の時に赤ちゃんが誕生し(月の満ち欠けの表示のあるカレンダーで出産日を推定される助産師さんもいるようです)、引き潮の時に息を引き取る傾向があるとも言われています。

また、一説によれば新月のころの手術は成功率が高く、回復期間が短くて済み、満月のころの手術は、傷口からの出血が多くなる傾向にあり、普段よりも水分が体に吸収されやすく結合組織が柔らかくなっているため、傷跡が残りやすくなるともいわれています。

 以上のように月と人間生活は密接な関係があるようですね。

この神秘的で身近な月を勉強に疲れたら皆さんも一度空を眺めてみてください。ちなみに次回のスーパームーン(今年より小ぶり?)は2018年1月2日だそうです。