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オープンキャンパスの楽しみ

                            保健科学部看護学科 岩切由紀
 平成27年度の神戸常盤大学オープンキャンパスが開催されました。6月から9月に渡り4回、今年も多くの高校生やその保護者の方に足を運んで頂きました。最近、看護系学部・学科は受験が困難との捉えからか、また高校における進路指導の効果でしょうか、高校1年
、2年と早期からオープンキャンパスに参加する生徒・保護者が増加しているように感じられます。
 高校に伺い、「看護」に興味を持って頂けるようお話をする機会があります。その際、真剣に聞いてくれていた生徒の方が、お友達とオープンキャンパスに来てくださることがよくあります。‟あの時の生徒さん" 気づいて声をかける、生徒さんから声をかけて下さる、
入学前から繋がっている感じがします。神戸常盤大学を受験して下さればもちろん嬉しいですが、どこであっても同じ看護の世界で活躍してくれれば、それも素敵な繋がりであると思います。
 それ以上にオープンキャンパスの楽しみは、本学の学生と授業の枠を超えて繋がることでしょうか。オープンキャンパスでは、多くの来校者をお迎えするため、学生や学科の先生方に協力をお願いしています。看護学科では、総合会場のプログラㇺに「学生体験紹介」を行っています。これは、1年生から4年生までの各々学生1人に自分の受験から入学、入学後の体験を語って頂きます。学生の方には、本学に入学した後、どのような学生生活を過ごすのかイメージできるようお願いするのです。
 この「学生体験紹介」の時間は実に興味深い展開となります。4年生が全体をまとめて進行してくれるのですが、1年生から4年生までの学びと成長の違い、4年間の学びの深まり、日々の直接的な指導では気づかなかった学生の内部の変化に驚かされます。もしかすると話している学生自身も、その本当の意味で理解し口にしているのではないのかもしれません。特に4年生は、自分のもつ全ての看護の力を統合する課題別総合実習を終えていますので、看護を学んで今思うことや、その過程における変化、自分が目指す看護者のあり方など、話してくれます。自分自身の言葉で表現される一つ一つに重みがあります。最終レポートには記述されなかった看護の捉えが語られる、学びは実習後に彼、彼女の中で続いていて、今もその渦中にあるのかもしれないと嬉しくなる瞬間です。
 一方で学生はじつに自由でさまざまな体験をして、広い世界に生きていると感じさせられます。想像もつかない職種のアルバイトや、趣味とその活動には、来校者の方々と一緒に「ほーっ」と感心の声をあげてしまいます。
 授業の枠を超えて繋がるとき、学生の本来の姿に触れ、内側から表現されたこと、その中に学生の成長、個々の学生の世界観とその広がりを知る。感動すると共に、また1年頑張ろうと思える時です。聴いて下さった生徒とその保護者の方にも、学生の看護を学ぶ真摯な姿が受け止められ、心に響いている様子がうかがえます。