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グリューワインGlühwein
2016年01月25日(月)
学会に参加するため、12月初旬にドイツのフランクフルトを訪れたことがあります。初めてのドイツは、日本の冬より何倍も寒く「耳がちぎれるかもしれない」と本気で感じました。
街の広場ではクリスマスマーケットが開催されていて、ビールやソーセージ、ドイツの伝統工芸品、クリスマスの装飾品等が売られていました。そんな中に、マグカップに入ったなにやら温かそうな赤い飲み物を提供する一軒のお店が。2種類の値段が表示されていること以外はよく分からないまま、ひとつ注文しました。
マグカップの中には熱くて、赤い液体。一口すすると、ぶどうと香辛料、アルコールの香りが混在した香りと共に、温かさが体中を駆け巡りました。カプチーノでもなく、生姜湯でもなく、例えようのない味。後になって、その飲み物はグリューワインというヨーロッパの伝統的な飲み物だということを知りました。また、飲み続けているそばで、空のマグカップを差し出すお客が現れ、なんだろうと観察していますと、どうやらカップ持参のお客は安く飲めるというルールが2種類の値段表示の種明かしで、ドイツの合理的な販売方法も垣間見ました。
グリューワイン〈ドイツ〉とは、「ワインに、シナモン・クローブ・胡椒(こしょう)などの香辛料と砂糖を加えて温めた飲み物。」(出典:コトバンク)だそうです。熱燗も飲んだことのない学生の私にとって、とても印象に残る飲み物でした。近年日本でも、「ホットワイン」として販売されていますが、今年のような暖冬では美味しさも半減、というところでしょうね。