保健科学部 口腔保健学科Department of Oral Health Sciences
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【口腔保健学科】模擬患者実習~リアリティによる効果~
2025年08月01日(金)
口腔保健学科では、3年次の前期・後期に、これまでに身につけた知識や技術の成果を実践する機会として、学生自身が自らの保護者を学内に招き、口腔保健指導を行う「模擬患者実習」を実施しています。この実習は、歯科衛生士としての実践力を養う貴重な学びの場となっています。
3年次に保護者のご協力を得て行なう模擬患者実習は、その人を生活者として捉える力、そのひとの全体像を捉える力、全身から口腔を観る観察力を養うための統合的実習になります。学生は、これまでの既修の知識や技術を統合して、模擬患者の情報を全体的かつ正確に収集できることを目指します。
模擬患者の情報収集は、現病歴や生活習慣といったそのひとの全体像を捉えるための問診にはじまり、バイタルサイン測定、患者誘導、口腔内写真撮影、歯式の記録、歯周精密検査、PCR検査などを行います。収集した模擬患者情報からアセスメント、歯科衛生診断、歯科衛生計画の立案までを行います。
もちろん何度も何度も練習を重ねて、模擬患者への実践に臨みます。学生相互実習とは異なり、年齢層の異なる対象者に対峙することで、緊張もしますが、それ以上に多くの経験と多角的な視点から問題を捉える学びに繋がります。まさしく模擬患者の「リアリティによる効果」と言えるでしょう。保護者の方々も模擬患者になりきってくださいますし、学生も丁寧に対応する様子がうかがえます。
保護者の皆様にはご理解とご協力を賜りまして心より感謝申し上げます。