ときわブログTokiwa Blog
教員ブログ
時を超えてつながる合宿
2015年09月21日(月)
毎年夏の終わりにある1泊の夏合宿。もともと大学院在籍中に学部生を引き入れて始めたのがきっかけでした。それが、いつの間にかゼミを超えた大学院生とOB・OGと広がり、かれこれ13年目くらいになります。1回の参加者は10名から15名程度、年齢幅は20代から50代とバラエティに富んでいて、参加者の1/3くらいは毎年違う人が参加しています。
どうしてここまで続いてきたのか?それは遊びに付き合ってくれる"のりの良い指導教官"と毎年参加する合宿好きなコアメンバーがいることが一番ですが、大学院と職業に関連するライセンス等のつながりも関係するかもしれません。また別に、大学院でも毎年卒業生を含む宿泊形式の臨修研が開催され、日中はケース検討会、夜は交流会という形式で親交を深めています。その場で夏合宿のアナウンスと勧誘をして、今年は2名の大学院生が新たに参加してくれました。
さて、本題の夏合宿ですが、ここでは毎年、五感の何かを使ったワークを行います。何をするかは毎年変わる担当者が決めます。今年は「光る!泥だんご」でした。過去には「陶芸」「フォトコラージュ」「染物」「生花アート」「100均ショップで楽器を作って演奏」「粘土で形を作りそれをコマ撮りしてショート映画を作る」等、様々。担当者は大変ですが、毎年変わるワークが楽しみなのと、密かに抱ける達成感が良いのです。そして夜はバーベキュー。炭起こし隊と食材作り隊、片づけ隊、それぞれが自主的に動いて進んでいきます。食事をしながら、飲みながら、年齢を超えていろいろな話をします。でも中心になるのは、やはり「恋ばな」20代の初々しい話をみんなで話を聴きながら、サジェスチョンしたり。。。これは一種のグループセラピーでもあります。ここで相談者は心のエネルギーを取り戻し、告白、ゴールインした人もいます。みんな遅くまで語り合い、寝るのが朝の5時ということも!私はそんなに遅くまで起きていられないので、さっさと寝て、朝ごはんつくる隊に徹しています。
今年の「光る泥だんご」ですが、これがなかなか難しかった。幼少期の頃にもよく作っていましたが、途中でひびが入ってなかなか完成しないのです。いつものワークなら適当に感性の向くまま作れば完成だけれど、今年はそうはいかない。「(ぴかぴかに)光る泥だんご」という明白な到達目標がある。土に水を入れる度合い、土のこねかた、コアボールを寝かせる時間、サラサラな土をふりかけ定着させるための手技や磨き方など、自己と土との微妙な関係に四苦八苦。"できない泥だんごとどう向き合うか"心理テーマは「葛藤と自己コントロール」いろんな意味で精神修行になりました。また、これらのことについてグループで話し合えるのも良いのです。そんなこんなで自己とメンバーの成長っぷりも楽しみつつ、今年の合宿を終えました。毎年夏が楽しみです。
西出順子