ときわブログTokiwa Blog

教員ブログ

患者さんの言葉

本ブログを読んでくださっている皆様、少し遅いですが、明けましておめでとうございます。

教育職になって十年ほど経ちますが、最近病棟勤務していた頃に出会った患者さんの言葉をよく思い出します。
「子どもが小さかった頃が一番楽しかった」と、話してくださった高齢の女性患者さんがいました。
別の高齢の患者さんは「早く帰って子供にご飯を食べさせないと」と言って、家に帰ろうとするので、
「子どもさんはおいくつですか?」と尋ねると、「10歳ですねん」と答えてくれました。
その女性は子どもさんが小さい頃に戻っておられる様子でした。

20歳代で独身だったその頃には、あまり実感がわかなかったのですが・・・現在40歳代半ばにいる私には、
あの時の患者さんの言葉がひしひしと伝わってくるようになりました。
小学生二人のいる我が家はケンカしたり、泣いたり、笑ったり・・・いつも賑やか。
親としては、いろんなことで落ち込んだり悩んだりするのですが、その度に患者さんたちの言葉を思い出し、
きっと今が「大変だったけど、楽しかった」と後になって思える時期なのだろうなと、救われる気持ちになります。
患者さんの言葉に十年以上も経って、助けられることになるとは、その頃は思ってもみませんでした。

平均寿命から考えると、年齢的には人生の折り返し地点を通過している!「ハッ」という気持ちになります。
若い頃よりちょっとはマシになったかなと思う反面、まだ何もできていないな~とも思うこともありますが。
家族も、仕事も、研究も・・・頑張らなあかんなぁ。気を引き締めていかなあかんなぁ。
思いを新たにする新年でありました。