短期大学部 口腔保健学科Oral Health

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熊本地震に関連するボランティア活動について(2)

熊本県被災地での口腔衛生活動

口腔保健学科3年 四宮千佳

 82528日、熊本県の阿蘇郡西原村と上益城郡益城町に、学生7人と先生方でボランティアで訪れました。口腔保健学科からの参加者は1名でした。1年次には岩手県釜石市に行き、当時は何も分からないまま、ただ先輩方の背中を見ていただけでした。3年次になり、臨地実習や講義で学んだことを活かし、活動を行いました。避難所になっている益城町の体育館で私たちが炊き出しを行う際に、口腔機能訓練である'唾液腺マッサージ'と'パタカ体操''舌運動'を配膳30分前に行いました。目的は唾液分泌と嚥下を促し、食事を美味しく安全に食べるためです。指導を行う前に、事前に準備していた唾液腺マッサージのプリントを配りました。対象年齢は4080歳代の男女で、人数は約25名でした。最近、「口腔に対して困ったことはないですか」など質問を投げかけながら指導をしました。

 

 対象者の反応を見ながら大きな声でゆっくりと話すように意識し、授業で作成した媒体を用いて言葉だけでなく視覚的にも分かりやすいものにしました。頷く人や質問をされる人など、私が思っていた以上に反応が大きく、驚きました。指導後も少し話を伺い、「普段、唾液量が少ないので、酸っぱいものを思い出している」という方もいました。

 被災地の活動に参加をして「私たちに今、出来ることは何か」と考えることが多くなりました。被災地の現場を目の当たりにして、不自由なく生活が送れることが当たり前だと思っていてはいけないことを教えて頂きました。災害が起きた際に口腔ケア指導だけではなく、口腔機能訓練の重要性も気付きました。被災された方の気持ちに寄り添うことができ、元気と健康を与えられる歯科衛生士になりたいと思います。このような貴重な体験を与えて下さった被災地の方や先生方に感謝致します。

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