大学案内About Tokiwa University

教育課程の編成方針

カリキュラム・ポリシー

神戸常盤大学・神戸常盤大学短期大学部 全学カリキュラムポリシー(CP)

本学は、ときわ教育目標に向けて、「基盤教育分野」「専門教育分野」を設置し、その教育課程を次の方針に沿って体系的に編成する。

  1. ①「ときわコンピテンシー」に掲げる諸能力の修得を促すため、科目の内容等に即した最適の学修形態を整える
  2. ②「基盤教育分野」に、「学びの始め科目群」「人間探究科目群」「創造実践科目群」を置く
  3. ③「専門教育分野」は、学部・学科が定めるカリキュラム・ポリシーに従って編成する
  4. ④学修の成果をアセスメント・ポリシーにより不断に検証し、教育課程の改善を図る

保健科学部

本学部の各学科における学位取得のための当該知識・能力を、医療専門職として身につけるための教育課程を、以下のような視点から編成する。

  1. ①全学カリキュラムポリシーにおける「基盤教育分野」「専門教育分野」の編成方針に基づき、学部においても「基盤教育分野」における「学び始め科目群・人間探求科目群・創造実践科目群」を配列した。
  2. ②「専門教育分野」においては、さらに「専門基礎分野⇒専門分野」の二分野を設け各学科の専門性の内容が効果的に深化するよう編成した。なお四学科ともに科目を、「基本⇒展開⇒総合・発展」を原則として配列している。
  3. ③学部教育の主たるねらいとなるチーム医療を実践できる医療専門職を目指して学部共通単位の科目群を編成している。特に「IPW(多職種連携論)3 年次」を中心に、4 年次には「IPW 演習」を配置し、学部間の多職間教育の充実のための、教育課程の編成に取り組む。
  4.         
  5. ④学部合同開講の「国際保健医療活動Ⅰ、国際保健医療活動Ⅱ」他、地域・国際社会における保健医療福祉に貢献する人材育成に関連する科目群を配列している。
  6. ⑤「臨床力〈臨地(臨床)に身を置き、多様な現実を読み取り考え行動する力〉」を重視し、1年次の早期実習(アーリーエクスポージャープログラム)の取り入れや、3年次からの臨床実践における課題解決学修、将来の研究力発揮のための「卒業研究」を編成している。

医療検査学科

学科の教育目標に掲げる優れた医療人を養成するため、臨床検査技師養成の指定大学として、以下の方針に基づいたカリキュラムを編成した。

  1. ①「基盤教育分野」は、学び方の基礎を修得し主体的な学びを促す科目、豊かな人間性と高い倫理観を育むための科目、世の中の動きに応じた新たな価値の創造に繋がる科目で編成する。高齢化の進展をはじめとする社会情勢の変化により医療需要は増大し多様化している。それに伴い、臨床検査技師の役割や必要な知識も拡大し、その変化に対応しうる能力が求められる。「基盤教育分野」の科目は、自ら学び、他者を理解し良好な人間関係を構築し、知識に基づいた安全な医療を実施するために必要不可欠な能力を養うことを目的として配置する。
  2. ②「専門基礎分野」は、多様な専門科目を学修する上で必要となる医学・医療における知識・技術に関する基礎的な科目に加え、多様な現場で実施される臨床検査を理解するための科目で編成する。高齢化の進展は、予防医学、在宅医療、地域包括ケアシステムなどの分野において医療需要の増大をもたらしている。「専門基礎分野」の科目は、チーム医療の貢献に必要な他の医療分野の知識を学び、高度化する医療ニーズに対応した検査情報を提供できるよう、検査の基礎と技術のみならず、救急や病棟、在宅など様々な現場で行われる臨床検査について理解することを目的として配置する。
  3. ③「専門分野」は、臨床検査に関する専門的な知識・技術を修得し、医療技術の高度化に対応できる応用力を身につける科目で編成する。   専門分野内の各領域は、講義および実習または演習で構成し、知識と技術をより実践的に修得できるように設定する。さらに、専門科目で学修した知識を統合し、疾病と臨床検査の関係を理解する。また、適切に患者の病態を把握・評価できる検査データの提供を通し、チーム医療の一員として多職種連携を意図した科目を配置する。また、医療現場での実践能力を養う科目、科学的思考力および研究的態度を養う科目を設け、保健医療および臨床検査の発展に貢献できる臨床検査技師の育成を目的として配置する。

看護学科

"いのち"に対する豊かな感性と知性、及び幅広い人間性を備えた資質の高い看護専門職業人を育成するために、以下の方針に基づいたカリキュラムを編成した。

  1. ①「基盤教育分野、専門基礎分野、専門分野」科目の教育内容が有機的に、学修できるよう考慮し科目群を編成した。基盤教育分野からは、自らの「立ち位置」を確認し、看護専門職としての今後の展望に繋がる柔軟な視点を養うことを意図している。また専門基礎分野では、看護学の専門性を支援する科目として、既に体系づけられている近接学問領域の知識や理論を「人間・保健科学系、社会科学系」に区分して、科目群を編成した。
  2. ②施設内から在宅・地域への"継続的な看護"、及び看護の対象のQOL(生活の質)を高める"総合的な看護"を目指して、その実践力を的確に養うために、看護学を「基礎看護学、健康支援学、療養支援看護学、母子支援看護学」の4領域に整理区分した。さらにそれぞれの学修内容を、臨地実習において深化し統合できる様、3年次後期を中心に各臨地実習科目を編成した。
  3. ③看護学の科目群の設置・編成においては、"実践の科学"である看護学の特性を生かし、「看護学の基本⇒看護学の展開⇒看護学の臨床⇒看護学の発展と探求」と、系統的な区分編成をし、過程性、系統性を考慮した。
    この編成においては、「臨床力(臨地に身を置き、多様な現実を読み取り、考え行動するカ)」を高めることを重視し、「看護学の臨床」の内容充実に力を注いでいる。特に、1年次初期の早期学修(アーリーエクスポージャープログラム)の導入により看護への興味・関心を拡げ、4年次の課題別総合実習において、将来への展望を拓くことを意図した。加えて臨地実習施設との人事交流等を考慮した編成を行っている。
  4. ④学生の資質を調和よく発展させ、かつ身につけた知識や技術を統合し、創造的に課題解決していく姿勢を整うために、4年間の学修の効果的な統合として卒業年次の研究等の科目を編成している。加えて4年間の科目群編成において、教員と学生の対話や、ディスカッションを深める等の双方向の教育の実践、さらにはチューターによる 4 年間を縦断した個別的支援等、効果的な教授・学習過程であることを念頭に、科目間の関連を考慮して編成した。

口腔保健学科

口腔保健学科では、本学ならびに口腔保健学科の教育理念、目的に則り、歯科医療における全人的医療の立場から、すべてのライフステージに対応できる優れた歯科衛生士としての素養を涵養するために、歯科衛生士の3 大業務(歯科予防処置・歯科診療補助・歯科保健指導)に関する知識と実践の修得に加え、歯科衛生士自身のライフステージに応じて活躍できるように以下の方針に基づいてカリキュラムを編成した。また、教育課程を「基盤教育分野」「専門基礎分野」「専門分野」の3 つに区分した。科目についても本学の学位授与方針に基づいた学科の学位授与方針に掲げる目標を達成するために必要とする科目を、講義、演習、実習を内容に応じて適切に組み合わせ、各分野の連携により、体系的な学習が実現できるよう編成した。なお、口腔保健学科の教育課程は『歯科衛生士学校養成所指定規則』定める教育内容にも準拠している。

  1. 「基盤教育分野」では、多様化する現代社会の諸問題に対して、幅広い知識と多様な価値観を理解し、論理的かつ創造的な思考力や問題解決力、コミュニケーション力を習得するための基盤となる科目を配置した。また、歯科衛生士として、全人的医療に携わるべく「他者の立場で物事を考えることのできる豊かな人間性」と「社会への貢献に重きをおいた高い倫理観」を涵養するための基礎となる科目を配置した。
  2. ②「専門基礎分野」では歯科臨床ならびに歯科衛生士分野を専門分野と位置付け、専門領域を支える科目で編成した。「臨床歯科医学の基礎」と「パブリックオーラルヘルス」の2 領域に分類し、歯科衛生士として必要な知識を習得するだけでなく、国際的な全人的医療に対する歯科医療の進歩に対応し得るための基礎知識や科学的根拠の基づいた論理的思考を身につけるための科目に配置した。
  3. ③「専門分野」では、歯科診療や口腔疾患予防に関する専門的な知識・技術を習得するために必要な科目および多様で高度化する医療への対応ならびに歯科衛生士としてのキャリアを活用できるための応用力を身につけることができる科目を配置した。 具体的には、「歯科衛生士論」では各専門領域に共通の基礎的理論や歯科衛生過程を学習する。こ の歯科衛生過程を中核に据えて、専門化する歯科医療ならびに口腔疾患予防に対応する知識・技術を、 講義および演習を有機的に組み合わせて配置し、習得できるようにした。また、「すべてのライフステー ジに対応できる歯科衛生士」を目指し、小児からエイジングケアの特性に対応し、チーム医療におけ る協働作業下でのコミュニケーション力の育成にも配慮した。さらに、自らのライフステージに応じ て活用できる「ワークキャリアデザイン」を配置し、生涯学習の重要性、多角的な視野の醸成と主体 的に社会問題に対応できる態度を養うことができるように配慮した。臨地実習では既修内容を効果的 に積み上げていけるよう配置し、あらゆる歯科医療現場において判断能力、問題解決能力、実践力の 育成を図る内容とした。加えて、日進月歩に進む最先端のテクノロジーから専門化する歯科医療に対 応するべく、「基盤教育分野」「専門基礎分野」で得られた知識と技術を、より高みへと昇華し、また、 災害医療や国際的な視点から口腔保健活動が実行できる専門職業人として、卒業後も自己研鑽力を兼 ね備えた学び続ける姿勢を養うために、4 年間の学修の効果的な統合として口腔保健特論や卒業研究 等の科目を配置した。 総じて、質の高い保健医療の一端を担う、歯科口腔保健領域の確固たる知識と技術、豊かな人間性、 そして地域保健医療の発展に貢献できる、総合的な能力を備えた歯科衛生士を養成することが可能と なる科目編成とした。

診療放射線学科

本学が掲げる、『豊かな人間性、高い倫理観をもつ、また、地域社会、国際社会において保健医療の向上に貢献できる基礎能力をもつ専門職業人の育成』を基本に、本学科の教育目標に掲げた『いのちに対する温かい眼差しと高い倫理観を備え、人の心に寄り添える豊かな人間性の育成』と『医療を支える確固たる専門的な知識と技術を習得し、社会に貢献できる専門職業人を育成』を実現させるために、以下の方針に基づいたカリキュラムを編成した。教育課程を「基盤教育分野」「専門基礎分野」「専門分野」の3つに区分し、講義、演習、及び実習を適切に組み合わせ、各分野の連携により体系的な学習が可能となるよう編成した。

  1. ①「基盤教育分野」では、グローバル化、情報化、少子高齢化など、急速な社会変化によって生じる現代社会の諸課題に対して、多様な価値観、幅広い視野を持ち、創造的に対応できる論理的思考力や問題解決力、コミュニケーションスキルなど、現代を生きるために必要な「人間のちから」を習得するための基礎となる科目を配置した。また、診療放射線技師として、医療にそして社会に貢献するために必要な優しさと奉仕の心、本質を見抜く深い洞察力、他者の立場に立って考えることができる想像力や感性など「豊かな人間性」を育むための基礎となる科目を配置した。
  2. ②「専門基礎分野」では、「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」(基礎医学系)と「保健医療福祉における理工学的基礎並びに放射線科学及び技術」(基礎理工学・基礎科学系)の2つの領域に分類し、診療放射線技師にとって必要な知識及び技術を習得するだけでなく、医療技術の進歩に対応し得るための基礎知識や科学的思考力を身に付けるための科目を配置した。特に、1年次における早期臨床体験の導入により医療や診療放射線技術への興味・関心を拡げ、将来への展望を拓くことを意図した。
  3. ③「専門分野」では、診療放射線技術に関する専門的な知識・技術を習得するために必要な科目、及び多様で高度化する医療に対応し得る応用力を身に付け、将来的には真のエキスパートになるために必要な科目を配置した。講義及び実習を有機的に組み合わせ、患者に診療放射線技術を適切に施すための知識と技術の習得が可能となるよう配慮している。また、「総合・発展技術」では、医療チームの一員として質の高い安全な医療を提供し貢献するために必要不可欠である幅広いコミュニケーションスキル、他の医療従事者と連携・協働できる能力、患者の不安を受け止め、寄り添うことのできる心を育むための科目のみならず、幅広い多角的な視野を持ち、主体的・独創的に課題に取り組み、解決へ導く研究的態度を養うための科目を配置した。

教育学部

こども教育学科

  1. ①「豊かな人間性と高い倫理観」を育むために「基盤教養分野」を充実させる。
  2. ②「専門知識と技能を深く修得する」ための導入として、また「理論と実践を統合」することを促すための導入としての「専門基礎分野」をおく。
  3. ③「専門知識と技能を深く修得」し、「理論と実践を統合し、社会の要請に応えることのできる教育力を身につける」ために、「専門分野」を充実させる。
  4. ④「専門知識と技能を深く修得」することを一層深め、また「実践の場において自ら課題を見いだし研究することにより、保育や教育の質を高める態度を育む」ために「専門発展分野」を設け、充 実した科目配置とする。

短期大学部

口腔保健学科

歯科衛生士の3大業務(歯科予防処置、歯科診療補助、歯科保健指導)に関する知識と実践の修得に加え、以下のカリキュラムをとおして、より資質の高い学生を教育する。

  1. ①歯科衛生過程・・・自ら考え実践できる歯科衛生士の養成
    科学的根拠に基づき歯科衛生士自らが、歯科衛生アセスメント、歯科衛生診断、治療計画・立案、歯科衛生介入、歯科衛生評価ができ、多様化する対象者に対応できる能力を養わせる。
  2. ②チーム医療の基礎と実践・・・チーム医療を担う人材の育成
    多様化する医療分野(超高齢社会・疾病の構造変化など)において不可欠なチーム医療を担う職種として必要な基礎知識と実践力を修得させる。
  3. ③健康を守る社会システムの実践・・・医療人として社会に貢献できる人格と能力の形成
    災害支援や地域活動および海外研修を通して、高い倫理観を備えた人格の形成と医療人として社会に貢献できる能力を備えた人材を養わせる。

看護学科通信制課程

教育理念に基づき高い資質を備えた専門職業人を育成するために「トータルヒューマンケア」「発達する人間」「ケアリング」「ホリスティックな健康」を柱とし、基礎分野・専門基礎分野・専門分野に区分設置し、有機的かつ系統的にカリキュラムを編成した。

  1. ①基礎分野は、人間を全人的にとらえ、かつ科学的な思考力を高め、共感的態度、倫理観、論理的思考を養うための教育内容とした。
  2. ②専門基礎分野は、看護学を専門分野として位置づけ、対象の生活過程を整える観点から、その専門領域を支える基礎となる教育内容とした。
  3. ③専門分野、統合分野の基礎看護学は、各看護学に共通の基礎的理論や基礎的技術を学ぶ内容とした。これを中核に各看護学分野では、対象の発達段階・健康段階・場の特性に応じて深化させる内容とした。また、各看護学分野は概論・援助論・演習・実習と既習内容を効果的に積み上げていけるよう配列した。さらに統合分野では、あらゆる発達段階・健康段階・場において判断能力、問題解決能力、実践力の育成を図る内容とした。
  4. ④臨地実習では、10年以上の勤務経験によって得られた"看護体験"を帰納的な思考プロセスをたどることにより、整理発展させることを目的に既修得学習から根拠に基づいた看護実践力を養うものとした。