保健科学部 看護学科Nursing

授業紹介

基本看護技術Ⅰ「学生の成長の軌跡」


 看護学科では1年後期に「基本看護技術Ⅰ(共通技術・生活援助技術)」があります。この授業ではベッドメーキングや体位変換、清潔の援助、食事援助など対象者の生活援助を行うための技術の基本について学び、看護実践における技術の持つ意味について学びます。授業では3~4名のグループに分かれ、その中で患者役、看護師役を体験します。また授業時間外を使って技術練習に取り組み、教員の指導を受けて技術の修得を目指します。
 看護技術について、初めは「テキスト通りに手順を追ってできること」だと思っていた人、「患者の立場に立つ・患者中心」と言っても、ピンと来ないなと思っていた人、様々だと思います。しかし、15回の授業を終えた今、学生の中には演習を通して学べたことが詰まっていました。以下に学生の学びの一部を記載します。

 「患者さんの生活を援助するので、その人の気持ち、今まで行ってきた生活の方法、家族背景などを理解し、どうケアすればいいのかを考えることが重要だ」

 「患者さんに行う看護には意味のないものは無く、全ての行為には根拠がある」

 「食事援助で患者役になった時『自分で食べたい』と思った。患者の能力を無視した過度な援助は『自分でやりたい』という思いを削いでしまうかもしれない」

 「援助の時は距離が近かったり、直接触れることが多い分、患者の気持ちを理解する重要な時間であると感じるようになった」


また、授業を終えて自分自身の成長を実感できたようです。
  「他の人と意見が違っていても『こう思う』と理由を述べられるようになった。それは患者にとってどうなのかと『患者の立場に立つ』ことができたからだと思う。

   「自分の意見を言うのが苦手だったが、少しずつ言えるようになった。思ったことを言うことができてよりよい看護につながると分かったからです」


素晴らしいですね。こんな意見を見ると教員冥利につきると思います。

 2年生からはさらに学びが深くなります。病院での実習もありますが、「患者さんのため」
という思いが共通して伝わってくるので、さらなる成長がとても楽しみです。
                        

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