保健科学部 医療検査学科Medical Technology

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卒業生が仕事を紹介します Part 2 責任も大きいですがその分やりがいのある仕事だと思います

 現在私は病理検査室で働いています。病理検査室での臨床検査技師の主な仕事は大きく分けて組織検査、細胞診検査、病理解剖の3つがあります。

 組織検査は内視鏡検査で認められた病変から採取した胃や大腸の組織片や手術後摘出された臓器を顕微鏡で観察できるようスライドガラス標本の作製をします。そしてその標本を病理医が診断します。また、手術中に病変の良性・悪性の判定や、病変が取りきれているかを確認するために行われる術中迅速診断の際には、組織を凍結させ、薄い切片を作製します。

 細胞診検査は細胞を顕微鏡で見ることで病変を推察することができます。喀痰に出てくる肺の細胞や尿に出てくる膀胱の細胞などがそうです。また、子宮がん検診もそのひとつで、子宮内の細胞を調べます。乳がん検診で提出される乳腺の細胞、甲状腺やリンパ節の細胞は穿刺吸引により細胞を取ります。その他にも癌細胞の体腔への浸潤を調べたり、髄膜炎疑いの脳脊髄液、ある種の感染症を指摘できる場合もあります。ここでは細胞検査士という資格のある臨床検査技師が異常のある細胞をチェックし、偽陽性~悪性の細胞に関しては病理医による確認作業が行われます。

 病理解剖は病死した患者さんの死因、合併症、治療効果の究明を目的に行われます。その際、臨床検査技師は病理医の介助を行い、その後標本作製を行います。患者さんの病名診断に密接に関わる仕事であるため、責任も大きいですがその分やりがいのある仕事だと思います。

 その他にも糖尿病チームに所属しており、糖尿病教室では患者さんに検査について説明しています。他職種と連携をとりながら活動するため、新しく学ぶ事も多くあり、日々の学習の大切さを実感します。

臨床検査技師・細胞検査士
神戸掖済会病院
篠原 文菜
医療検査学科2012年卒業

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